Firefoxの検索エンジンが変更(アメリカではBingへ)
Firefoxのデフォルト検索エンジンは、長らくGoogleが使われてきました。インターネットネイティブな企業としてのGoogleはFirefoxとの相性がよかったのだろうと思います。特に当初は、マイクロソフトという仮想敵がいましたから。
しかし、今はそのGoogleが提供するGooglechromeがFirefoxの最大のライバルになっています。そのような状況では、検索エンジンとしてGoogleを使い続けることは難しくなっているのでしょう。そんな現状を踏まえてデフォルトの検索エンジンを変更すると発表しました。アスキーが記事にしているので紹介します。
Mozillaとヤフーは、今後5年間、米国でのFirefoxのデフォルト検索エンジンをグーグルからヤフーに切り替える契約に署名したと発表した。この変更はデスクトップとモバイル両方のブラウザに適用される。
ヤフーの検索結果ページはヤフーによりデザインされているが、実際には検索結果そのものはマイクロソフトのBingによるものだ。マイクロソフトのInternet ExplorerはかつてFirefoxの最大のライバルだった。しかし今やFirefoxを蝕むのはIEではなく、グーグルのChromeである。
検索エンジンの変更は、Firefoxユーザーを待ち受けている変化の一つにすぎない。来月には「クリーンでモダンなインターフェース」の検索ブラウザと、新たに「トラッキング拒否」設定の提供が始まり、プライバシーに敏感なユーザーは、広告主による監視を心配しなくてもよくなる。
Firefoxはデスクトップのブラウザ市場で12%のシェアを持っているからだ。一方モバイルではわずか0.32%のシェアにすぎない。この大きな違いはただ一つのシンプルな理由、入手方法の違いから来ている。Firefox OSはまた別の話だが、MozillaはAndroidでしか使うことができない。そしてAndroidは、グーグル製の内蔵ブラウザであるChromeや、携帯電話キャリアやメーカーによってインストールされている他のブラウザとの競争の場となっている。加えてMozillaは昨年、Windows Phoneへのサポートを終了し、iPhoneやiPad向けのフルブラウザは作っていない。
しかし、未だにFirefoxは検索トラフィックのにおける一大勢力である。Mozillaのベアードによると、Firefoxユーザーは毎年1,000億回以上のウェブ検索を行っている。2012年のグーグルでは1.2兆回の検索が行われたので、検索ブラウザの市場でグーグルの支配に食い込むのは難しいだろう。しかし検索トラフィックを過去10年の間に失ってきたヤフーは、大幅なトラフィック増を期待しているはずだ。
ヤフーは得られる範囲でのあらゆる助けを必要としている。comScoreによれば、グーグル(市場シェア67.3%)とマイクロソフトのBing(同19.4%)に続き、ヤフーは10%でシェア3位となっている。
変化を快く受け入れるユーザーは、新ブラウザのアップデートが公開される来月、新しいヤフーのデフォルト検索を試すことができる。ヤフーを好ましく思わない場合も、心配無用だ。Firefoxはオプションからグーグルを外してはいない。代替となる旧タイプの検索エンジン、Bing、DuckDuckGo、eBay、Amazon、Twitter、Wikipediaなども引き続き使用可能だ。
Firefoxとまだ力が残っているYahoo!が手をくんでみたというところでしょうか。Yahoo!の検索のバックエンドではBingが動いているので、このBingの精度によっては、また異なる検索結果で出てくるので楽しみですね。